今日は終戦の日。亡き父が生前、黙祷のサイレンを合図に仏壇に向かって手を合わせ、涙ぐんでいた姿を、小学生だった自分は不思議な気持ちで眺めていました。夏休みのお盆の風景とともに、今も遠い記憶として残っています。
その父が、小学生の私によく言っていた言葉があります。
「戦争は絶対ダメだ。あんなものは何の役にも立たない、悲しいだけだ」
「生きて帰って来たのは俺だけだ。後はみんな亡くなった。だから戦死した仲間の分まで長生きすることが、戦友への供養だ」
(父はスマトラ島で終戦を迎えました)。
あれから81年が経った今も、人間は戦争を止めようとしません。それどころか核兵器さえ持ち出そうとしています。「歴史は繰り返す」と言いますが、繰り返しているのは「人間」です。悲しい想いをどれほど積み重ねても、人間は殺し合いをやめようとしない。愚かなことを懲りずに繰り返すのが人間なのでしょうか。それでも私は、人間はもっと賢くなれるはずだと信じたいのです。
当施設には、戦争の凄まじさを語ってくださる利用者さんがいます。身をもって戦争の悲惨さを体験し、廃墟と化した祖国を立て直し、今の豊かな日本を築いてきた方々です。平和に慣れきってしまった今、この豊かさがあるのは、先人たちの文字通り血のにじむ努力があったからこそです。私たちはその事実を、一時たりとも忘れてはなりません。そして支援にあたるときも、死を覚悟した経験を持つ方々の背景に、静かに思いを馳せる。それが、戦争を知らない世代にできる、せめてもの先人へのリスペクトだと思います。祈・・ (関戸 元彦)