どこかのトップリーダーが「部署を刷新した」・・と言ったそうだ。
人を入れ替えただけで問題が改善するなら苦労はない。刷新し変わらなければならないのは「人心」だ。
「刷新」とはビジネス上、人の入れ替えだけで済むものでないことは常識。たとえ、「人」の入れ替えはなくてもマインドセットを整えるための「教育」が不可欠。
新たな年度がスタートして1カ月経過したが、新しい部署や組織の中で目標を見出せず悶々と過ごしている方も少なくないだろう。自分には適性がないのか能力不足なのか。そう自問自答することからチャレンジは始まるものだ。その「自問自答」が肝心。文字通り自分に問うてみる姿勢だ。その姿勢がなければどんな優秀な頭脳でも暴走が始まることは世の常。
自問自答に似た概念で福祉医療の用語に「自己覚知」というキーワードがある。その暴走を食い止める視点が「自己覚知」だ。自分を客観視する意識、メタ認知ともいう。自分は何を意識して、一体何をしようとしているのか。自分の心の中を覗くこと。
どんなに見せかけだけの形を変えてみても、人心は変わることは決してない。そこには「動機付け」を促す「教育」が欠かせない。大それたことでなくてもいいから、「利他」を軸とした内発的な動機が肝要だ。とはいえ、人はもとより自己中心的な生き物。だからこそ強いて利他を意識しなければならない。まともな組織はどこもそのことに気付いている。人を入れ替えただけで解決すると考えるのは思慮に欠けている。
そのことに組織のリーダーが気付いていないのは構造的な問題を生みかねない。直接、間違った判断をしたのは、末端の職員かも知れないが、内部統制のとれている健全な組織であれば未然に防ぐことが可能だ。内部統制が欠落した構造的欠陥が末端の職員を通して問題が具現化しただけ。問題の本質は言わずもがなだ。
私どもは介護保険という「税金」を原資に運営している。税金という公的資金を使わせていただいている責任はいつも重く感じている。この自覚はこの仕事を始めてからさらに強くなった。自由経済活動ではなく公共事業だ。税金という血税を原資としている自覚はどこかのトップリーダーにはあるのだろうか。