連日、熊の被害報道で「またかぁ」の感を否めません。確かに熊の被害にあって死者も出てる地域では他人事ではありません。身近に迫る恐怖と先を見通せぬ不安にかられていると思います。
しかし、どうしてこんな状況を招いてしまったのか。少なくとも「熊さん」の責任ではありません。熊さんが人里近くに出没せざるを得ない状況を作り出したのは、間違いなく我々、人間の仕業です。熊さんにとっては災難です。言い方を変えれば「人災」と言えます。
我々、人類が「経済最優先」で乱開発を第一次産業革命以来、急速に進めてきたつけです。それだけ「資本主義経済」の旗印の下、「地球」を痛め付けてきた結果です。しかも人類はその事に薄々気付いていても、「経済成長」のマジックで忘却の彼方です。情けない人類は相変わらず対症療法のお門違いの「熊退治」にはしり、「本質」を見ようとしません。たぶん、本質が見えている人は少なからずいるハズ。でも本質に迫ろうとすると経済の果実が目の前にちらつきその誘惑に負けて禁断の果実を口にしてしまうのです。一方で、その禁断の果実の誘惑を人類は引っ提げて生きてゆかなければならない宿命を抱えているのかもしれません。
しかし、人間は果実を独り占めしていいわけではありません。人類は本来「共存」という知恵を持っています。そうしなければ生物として存続できないからです。今こそその知恵を発揮すべき時でしょう。
なんの罪もない熊さんにとって受難な日々が早く終わるように祈りつつ・・。