明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。

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こんなこと考えながら生きている奇特な人はいないでしょうね。
施設のご利用者さんでもうお歳は90代半ばですが、何が楽しみですかとお尋ねしたところ「寝る前に読書をするのが楽しみだ、次のページにどんなことが書いてあるのかワクワクしながらページをめくる、歳なので何ページも読めないが一葉一葉、心に染みる言葉に触れる、こんな楽しいことはないな」と私にお話ししてくれました。

自分はこの方のような年齢になってもワクワクしながら本のページをめくろうとする学びの姿勢を持っているだろうか。最近はスマホばっかりで読書離れが指摘されているが、学力の差が国力の差につながっていることは火を見るよりも明らかです。学力さえも経済力が影響する昨今、格差は広がるばかりで、学ぼうとする人は稀だ。この歳になって今さらとはじめから学ぶ気はさらさらない。するとどうなるか、自分の狭い価値観のなかで見えるはずの世界も目には映らず、閉ざされた狭い世界の住人で生涯を終えてしまうのでしょう。読書には可能性の扉を開く大きな力を持っています。しかし、多くの人がそのことを知らない。

先の90代の利用者さんの読書は生きる力になっているのでしょう。失礼ながら年齢的には明日死ぬかもしれなけど、永遠に生きるかのように学ぶ姿勢。私は恥ずかしながらその利用者さんから読書の楽しさ大切さを、そして学び続けることの大切さに気付かされました。寝る前にニーチェかサルトルを読もうかな。

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